江戸在来の冬菜『コマツナ』

コマツナ(小松菜)はアブラナ科アブラナ属で、別名冬菜、うぐいす菜と呼ばれる栄養価の高い緑黄色野菜です。鉄分やカルシウムはほうれん草以上で、野菜の中では飛び抜けています。成長期の子供や骨粗鬆症が気になる方にもオススメです。豊富なビタミンCは風邪予防や美容効果があり、カロテンは動脈硬化やガンなどの生活習慣病予防に効果が期待できます。

▲ハーブガーデンで育つコマツナ

コマツナの知名度は全国的ですが、実は漬け菜の一種。江戸時代に「茎立菜」を改良して生まれた品種で、江戸在来の野菜です。現在は関東地方だけでなく、大阪・京都・福岡などでも栽培されています。

漢方の考え方からすると、涼性のコマツナは体を冷やす作用があります。イライラなどの情緒不安・発熱・口の渇き・ほてり・のぼせなど熱をともなう症状の改善に適しています。
寒い冬でも辛い料理を食べ過ぎたり、過剰ストレス、乾燥による潤い不足など、過剰な熱を生み出す原因はあるので、体内のバランスを取るためにもコマツナを上手にとりいれましょう。また、脾と胃の働きをサポートするので便秘・ゲップ・お腹の張り胃もたれの解消に有効です。

コマツナの楽しみ方

コマツナの保存法

かために茹でて冷凍できます。茹でる際は塩を少し入れて茹でると鮮やかに茹であがります。生なら湿らせた新聞紙で包み、ビニールに入れ立てて冷蔵庫で2〜3日保存できます。
茹で過ぎると茶色になったり、醤油をかけると変色してしまうので注意しましょう。

 

コマツナと厚揚げのさっと煮

<材料/2人分>
コマツナ  1/2束
厚揚げ   1/2枚
干ししいたけ 4枚

<作り方>
コマツナは4センチほどの長さに切ります。

厚揚げは熱湯をかけて油抜きをし、縦半分に切ってから1センチの暑さに切ります。

干ししいたけは水で戻し、細切りにします。戻し汁は水と合わせて1,1/2カップにします。

鍋に干ししいたけと戻し汁、しょう油大さじ1、みりん大さじ1、塩少々を入れて中火にかけ、煮立ったら火を弱め厚揚げを加えて3分ほど煮ます。さらにコマツナを加えて2分煮て火を通します。

コマツナと豆腐(厚揚げ)にはともに体を潤す作用があります。口や喉の渇き、便秘、肌や髪のパサつきなど乾燥した冬によく見られる症状の改善に適した料理です。

 

コマツナのスタンプ

小松菜の根元を少し切り落とし、切り口にインクなどをつけてバラのスタンプとして楽しむことができます。

 

参考文献

「いつもの食材「漢方」効能&レシピ帳」つちや書店
「からだにおいしい野菜の便利帳」高橋書店
「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」高橋書店
「一生健康サラダ」三空出版

ブログ著

鈴木さちよ

ブログ監修

管理栄養士 坂本禮子

 

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