秋の訪れを告げる『イブニングプリムローズ』

夕暮れ時に芳香のある黄色い花を一夜だけ咲かせるハーブ、イブニングプリムローズ。

▲イブニングプリムローズの花。

このハーブは、その特徴から雌待宵草の別名を持ちます。南北米大陸原産と言われていますが、今では世界中にこの種が広がり日本にも古くから14種が帰化しています。8月から9月にかけて、道端などでその姿を見かけたことのある人も多いのではないでしょうか?その花姿を見ると、なんとなく秋を感じます。

かつて北米の原住民はこの草を食料や保存食、薬草として重用していました。

▲イブニングプリムローズのオイルやケア商品。

種からとれる油はガンマリノレン酸(GLA)を含んでおり、皮膚の健康や神経鎮静ホルモン調節、降圧など多くの作用を有していて近年注目されつつあります。

酸化しやすいオイルですので、冷暗所で保存し、特に開封後は冷蔵庫で管理し短期間で消費する必要があります。

ホルモンバランスの乱れに
イブニングプリムローズのブレンドオイル

<材料>

イブニングプリムローズオイル    5ml

クラリーセージオイル             5滴

マンダリンオイル         5滴

<作り方>

遮光瓶にイブニングプリムローズオイルを5ml入れ、後から2種類のエッセンシャルオイルを合計10滴垂らし入れます。このブレンドオイルを1日2〜3回、2〜3滴を手首や背中などに塗布します。

月経前のイライラや食欲の異常な増進などの月経前症候群に、ホルモンバランスと神経系の両面からアプローチします。

※1滴あたり0.05mlで分量の計算をしております。

咳止めに
イブニングプリムローズのコーディアル

<材料>

イブニングプリムローズ 花、茎、葉  50g

砂糖(蜂蜜)                  100g

レモン汁              大さじ1

水                 200g

<作り方>

鍋に水を入れ沸騰させ、火を止めます。

次に、鍋にイブニングプリムローズを入れて10分ほど浸し、濾します。

鍋に砂糖を入れ沸騰させて良く混ぜ溶かし、最後にレモン汁を加えます。

お好みの濃さに薄めてお召し上がりください。

保存する際は、熱湯消毒した清潔な瓶に移し替えます。

このイブニングプリムローズのシロップ(コーディアル)は、風邪の咳止めなどにも利用されてきたそうです。他のハーブ は日中に収穫しますが、このイブニングプリムローズに関しては、夕暮れ時に収穫すると記述には残っています。

参考文献

『メディカルハーブの事典』林真一郎編 (株)東京堂出版

『ハーブの写真図鑑』レスリー・ブレムネス著 (株)日本ヴォーグ社

『ハーブの図鑑』萩尾エリ子著 池田書店

『ハーブ 学名語源事典』大槻真一郎 尾崎由紀子著 (株)東京堂出版

『プロフェッショナルハーブ 療法』アン・マッキンタイア著 ガイアブックス

『ケモタイプ精油小事典』NARD JAPAN

鈴木さちよ

Share