痛みや熱を追い出す『フィーバーフュー』

別名、ナツシロギク。キク科のマーガレット(マム)の仲間で、可愛らしく美しい小さな白い花をたくさん咲かせます。フィーバーフューは宿根草で、ハーブガーデンばかりでなく観賞用の花壇の彩りに添えても清潔感や涼しさを演出してくれます。

▲ハーブガーデンで咲く八重のフィーバーフュー

この花の学名「Parthenium」は「乙女」を表すラテン語を語源としていて、古くは若い女性が陥りやすいとされた、激情やヒステリック症状を鎮める効果があるとも考えられていました。

英名のフィーバーフューはラテン語の「熱病」と「追放する」を意味する合成語febrifugaに由来しています。その名の通り、近年では片頭痛の治療や予防に用いられています。そのほかにも喉の痛みや生理痛、関節痛、アレルギー(花粉症)を緩和する目的でハーブティーとして利用されます。チンキ(ドライハーブをウォッカなどの度数の高いアルコールに漬け込んで成分を抽出したもの)はシミやソバカスを緩和する化粧品や虫除けとしても役立ちます。

▲フィーバーフューのつぼみと葉

<注意>
※子ども、妊婦、キク科アレルギーのある人、ワルファリンなどの血液抗凝固剤を使用中の人は使用を避けて下さい。
※片頭痛の薬を服用中の人は医師に相談して下さい。

フィーバーフューの楽しみ方

 

フィーバーフューのハーブティー

 

<材料>

フィーバーフュー(葉と花) 適量

お好みでミント、レモングラスなど

<作り方>

適量のフィーバーフューに熱湯を注ぎ3分ほど蒸らして抽出させます。爽やかな香りとかすかな苦味のハーブティーとしていただきます。ミントやレモングラスなど、他のハーブを多めにブレンドした方が、飲みやすいハーブティーになります。

フィーバーフューは偏頭痛を和らげる働きがあり、喘息や花粉症などのアレルギー症状の緩和にも役立ちます。また、発汗作用を高め、熱を下げ、痰や慢性カタル、副鼻腔炎を和らげます。

ハーブティーとしてはあまり見かけない種類ではありますが、もし自分で育てていれば花の咲いた頃に収穫して乾燥させて保管しておくと年間楽しむことができます。

参考文献

「ハーブのわかる事典」ナツメ社

「花のもつ癒しの魅力フラワーヒーリング図鑑」アン・マッキンタイア著 産調出版

ブログ著

鈴木さちよ

ブログ監修

管理栄養士 坂本禮子

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