砂浜に群生する香りの木『ハマゴウ』
ハマゴウはクマツヅラ科ハマゴウ属の植物で、別名ハマツバキ、ハマボウとよばれ、東北地方から沖縄までの日本の海浜砂地に群生する落葉低木です。体に爽やかな香りがあり、葉や茎を乾燥させてお香の原料にしたという話も伝えられています。


ここ茨城県の東海村の海岸にも自生しており、毎年6月〜8月頃に花が咲きます。花は青紫色で、枝の先端について円錐花序となります。秋10〜11月頃には5〜7mmの球形の果実となります。海岸部の植物は、果実や種子を海流に乗せて散布するために進化しているものが多く、ハマゴウの果実の果皮はコルク質でとても軽く海水に浮きやすくなっています。海岸で植物を見つけたら近づいて観察してみましょう。

生薬としては10~11月に成熟した果実を採取し、日干しにしたものを蔓荊子(まんけいし)とよびます。風邪による発熱や頭痛に、煎じたものを服用します。

蔓荊子(まんけいし)
また、乾燥した葉や茎を、同じく乾燥した果実とともに袋に入れて煮出し、袋ごと浴槽に入れて浴湯料として利用したそうです。神経痛、腰痛、筋肉痛、肩こりなどに効果があるといわれます。
ハマゴウの楽しみ方
ハマゴウのお香
<材料>
ハマゴウの乾燥した葉や茎や果実 60%
タブ粉※ 40%
水又はぬるま湯 適量
必要であればお好みのエッセンシャルオイル 適量
※常緑高木タブノキの樹皮を粉にしたもので、お香の基材(つなぎ)として使われる
<作り方>
完全に乾燥したハマゴウをミルなどで粉砕し粉にする。
市販のタブ粉を40%ほど加え、水又はぬるま湯を少量ずつ状態を見ながら加えよく混ぜ煉る。三角コーン型に形を整え風通しの良い涼しい場所で1週間ほど乾かす。

専用の皿や線香用などの灰の上で火をつけ香りを焚く。ハマゴウの葉は乾燥させたものに火をつけるとホワイトセージのように燻煙を生じる。

ご自分の庭で育てたハーブを同じように乾燥させ粉にして加えて、ブレンドしたお香の香りがどのように変化するのか?燃え具合はどうか?など記録をとってオリジナルのお香レシピを作ってみてください。香りは直接大脳辺縁系に伝わり、心身ともにリラックスさせてくれる力があります。お香作りを通じて元気になれる香り、リラックスできる香りなどのオリジナルブレンドを見つけてみましょう。
*2026年のブログでは、日本の行事や文化に馴染みの深い植物をご紹介しています。
参考文献
「自分で採れる薬になる植物図鑑」柏書房
「お香と線香の教科書」愛知県薫物線香商組合編 三恵社
ブログ著
鈴木さちよ
- インスタグラムでもハーブ、庭作り、身近な植物などについて発信しています

