ネバネバで栄養豊富、夏バテの強い味方『オクラ』

オクラの原産国は東北アフリカ。紀元前にはすでにエジプトで栽培されていました。日本には江戸時代末期に入り、一般的に食されるようになったのは昭和30年代から。粘りを好む日本ではお浸しやたたきなどでも食されていますが、他の国ではネバネバの食感が好まれず炒め物やスープ、煮込み野菜などで食されることが多いです。

オクラは夏バテの強い味方とされ、ビタミンB群、C、βカロテン、カルシウム、葉酸、鉄などの多くの栄養成分を豊富に含みます。
粘りの成分は水溶性食物繊維(ペクチン、ガラクタン、アラバン)で、整腸作用やコレステロールを抑える働きがあります。ペクチンは血糖値の上昇を抑え、便通を促します。また、オクラに豊富に含まれるβカロチンには抗酸化作用や免疫賦活作用があるほか、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保つ働きをします。

オクラの原産地は暑い地方なので、苗の植付けや栽培は20〜30度が適温とされています。実が大きくなりすぎると果肉、種とともに固くなり味が落ちてしまいます。

オクラの楽しみ方

オクラのおひたし

<材料>

オクラ   適量

塩     適量

熱湯    適量

<作り方>

表面の産毛はそのまま食べると口当たりが悪いので塩をまぶして板ずりなどすると良いでしょう。ヘタやガクの硬い部分は薄く取り除きます。下ゆでする場合は水溶性の栄養成分が流れてしま

わないようにヘタを切り落とさずに短い時間で茹でましょう。ゆで上がってから冷水にさっとくぐらせると色が鮮やかに調理できます。水気を切り出来上がり。

お好みでヘタの部分は切り落とし、鰹節やすり生姜やすり胡麻などをのせ、ポン酢やめんつゆやドレッシング、味噌だれなどで召し上がってください。調味料をかけると変色してしまうので食べる直前に。

たたきオクラ

粘りをより楽しみたい場合はたたきにしてネバネバ成分を引き出しましょう。上記の「おひたし」のゆでる工程まで行ったものをしたものを小口切りにして、包丁で細かくたたき、器に盛ります。同じネバネバ食材の長芋や納豆と合わせても美味しくいただけます。またもずくと合わせてさっぱりと楽しむのも良いでしょう。

オクラ煎じ汁

オクラをレタスと煎じたものは、便秘、下痢に良いとされます。

オクラをヨモギ、しょうがと煎じたものは下痢止めになるとされます。

参考文献

「食べもの事典」池田書店

「からだにおいしい野菜の便利帳 世界の野菜レシピ」高橋書店

「野菜まるごと大図鑑」主婦の友社

ブログ著

鈴木さちよ

ブログ監修

管理栄養士 坂本禮子

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