ミネラルの宝庫『スギナ/ホーステール(つくし)』
整地したての空き地などに顔を出し、深く根を伸ばしはびこり、駆除しようとすると大変な労力を要するスギナ。
とても馴染みのある春の野草の一種のスギナは英語名ではその姿形からホーステール(馬の尻尾)と呼ばれます。
子供の頃道端や草原につくしを見つけ数えたり、引き抜いたりした経験はないでしょうか?
実は、つくしはスギナの胞子茎で、地下茎でスギナと繋がっています。
スギナは地球上に広く生息しています。
古代を思わせるその姿からも推測されるように、地球上で最も古い植物の一種でもあります。
その生命力の通りミネラルの宝庫であり、古来よりハーブとして利用されてきた植物です。
厄介者として駆除されるスギナですが、地上部の葉茎を採取して、お茶や浴剤などに利用することができたり、つくしを下処理して食用にすることもできる優れた野草です。
現代の道端でもとつくしが群生している姿を見るけることができますので、散歩の途中などに観察してみるのも楽しいでしょう。
スギナ/ホーステール(つくし)の楽しみ方
つくしの佃煮
つくしの茎の部分の袴を手で優しくはがすように取り去ります。
熱湯で20~30秒湯通しし、冷水にさらしてください。
長くさらした方がクセが少なくなります。
適当な長さに切りそろえ油で炒め砂糖と醤油で味付けして佃煮にします。
面倒な作業が多いつくしですが、子供と一緒に遊び気分で行うのも楽しいものです。
「スギナ茶」
スギナの葉茎(乾燥) 小さじ1(2g)
熱湯 150ml
熱湯にスギナを入れ5分程煮出し、火から下ろして10~15分間抽出し、一回少量を3回に分けて服用します。
この煮出し液を入浴剤や湿布剤として利用することもできます。
<注意>
腎臓疾患、心臓疾患のある場合は医師の指示に従うこと。
スギナ(ホーステール)はビタミンB1を破壊する。
ビタミンB群のサプリメントと合わせて取るか、専門家の意見に従い利用する。
初めて服用する場合はごく薄く少量で試し、体調変化を見ながら服用すること。
参考文献
『メディカルハーブの事典』 東京堂出版
『プロフェッショナルハーブ療法』 アン・マッキンタイア 産調出版(株)
ブログ著
鈴木さちよ
ブログ監修
管理栄養士 坂本禮子