ハーブガーデン作業日記
*2025年10月編*

スタッフ家田です。10月に入り、中旬ごろからぐっと気温も下がって草取りなどの作業がはかどりました。遅ればせながら、ローゼルやレモングラスから収穫作業も始まりました。10月6日から秋のガーデン開放が始まりました(11月24日まで)。目立つ華やかな花は多くありませんが、やさしい色あいの秋の花々が咲き、紅葉が始まり、赤い実をつけるものが増えたガーデンの、横から差し込む日差しに映えるハーブたちの様子を楽しんでいただければと企画しています。お近くの方はぜひ、足をお運びください。

10月3日(金)

最高気温26℃、晴れ時々曇り

一昨日と昨日夕方の雨のお蔭で、ほどよくしっとりとしたハーブガーデンです。昨日あたりからスズメバチがネムノキにやってくるようになりました。巣は作っていないようですが、樹液を吸いにくるようです。人が刺されては大変、巣を作られては大変なので、Sさんがトラップを作ってきてくれました。ペットボトルに酢・酒・みりんを1:1:1で入れたものです。これの上部に蜂がやっと通れるくらいの小さな穴を空け、木に取り付けます。昨日3つ、今日追加で3つ、ネムノキ、他の木にとりつけました。ネムノキの方はもう何匹もトラップされています。早く活動が終わってくれることを祈りつつ。

スズメバチトラップ

ネムノキに取り付けたスズメバチトラップ

今日の種まきは、セルトレイにベニバナとカレンデュラ。そして、収穫のエリアとワイワイハーブサークルにはフラックス(亜麻)、ルッコラ、パクチー、チャービルを直播。ワイワイハーブサークルでは先日まいたダイコンやニンジン、その他の種がたくさん発芽していました。

夏に繁茂した草を取る作業が地道に続けられています。Tさんは無心に草をとっているときが一番幸せなのだそうです。草をとりながら、伸びすぎたハーブをカットしたり、倒れたものに支柱を立てたりしていくので、草取りが終わったところはみちがえるように整ってハーブも生き生きとして見えます。

ラベンダーとセージのエリア

ラベンダーとセージのエリア

夏に元気に育ったものの一つが、「キワーノ」です。熱帯地域原産のウリ科キュウリ属の果物で、主な産地はニュージーランドやオーストラリア。1個1000円以上もする高級フルーツなのだとか。キュウリは早々にダメになってしまったのに、このキワーノはたった数株から旺盛にツルを伸ばして生き生きと繁茂して実をたくさんつけていて驚きです。温暖化が進んでいる今、このような暑さに強い植物が夏の菜園エリアの主役になっていきそうです。

キワーノ

夏を越えて生育旺盛なキワーノ

10月7日(火)

最高気温24℃、曇りのち晴れ

昨日と今日は風が強くスズメバチは少なくなりました。(金曜日に追加でつけた桜の木のトラップには6~7匹捕まっていました。)

昨日「スズメバチ注意」の警告表示を取り付けて戻ってきて、本社のベテランスタッフに飛んでいるスズメバチがいなかったことを伝えたところ、「そりゃそうでしょう」といわれてしまいました。「風が強い日は、虫たちは飛ばされないよう休んでいるんだよ」と。それをきいて、私はちょっと目から鱗でした。庭に通っている身でありながらそんなことを考えたこともなかったのです。そういえば、風が強い日に頑張って飛んでいる虫ってあまりみかけないし、葉の裏にしがみついて風に耐えているコガネムシを見たこともあります。何気ない会話からそんな当たり前ともいえることに気づけたことに、嬉しさと感謝の気持ちが湧いたのでした。

スズメバチ注意

今日は近くの小学生が社会科の見学でガーデンを散策しにきてくれました。「バッタだー!」「これは食べられるんですかー?」とかわいい声が響き、こちらもしばし和みました。

近所の小学生がガーデンの散策に来てくれました

近所の小学生がガーデンの散策に来てくれました

涼しくなり、除草がすすみます。みるみるお庭がきれいになっていき、SさんとTさんの仕事ぶりにはほれぼれしてしまいます。

収穫のエリアはまだ夏野菜が元気なものもありますが(ナス、ピーマン、つるムラサキなど)、シソなどは実が硬くなってきたので片づけ、また、園路側に並んでいたユーパトリウム(セイヨウフジバカマ)は大きくなり増えすぎて、収穫のエリアの日当たりやアクセスを悪くしてしまうので全部抜いてしまいました。ここにはエディブルフラワーなどを植栽する計画です。

ユーパトリウム

収穫のエリアの手前のユーパトリウム(思い切って抜いてしまいました)

コンポストで育っていたサトイモを収穫しました。捨てたものからの思わぬ収穫です。

コンポストからサトイモ

コンポストからサトイモ

10月14 日(火)

最高気温20℃、曇り

吹き抜ける風が肌寒く感じるほどになりました。常緑ヤマボウシが、赤い丸いきれいな実をつけています。薬草・薬木のエリアでもナンテンの実などが赤く色づき、ホトトギスが咲き、秋らしい風情を感じられます。食用菊“モッテノホカ”が食べごろを迎えています。
まだスズメバチの姿がたくさんみられ、今日は追加でヤマザクラの木にトラップを設置しました。

常緑ヤマボウシの実

常緑ヤマボウシの実

薬草・薬木のエリア

薬草・薬木のエリア

モッテノホカ

食用菊“モッテノホカ”

あっという間にいたるところで成長したアグリモニーが種をつけてしまい、遅きに失した感じですが、こちらもまだ沢山のこっているクワクサと共に抜き去る作業をしました。ガーデン中央部の石組の流れに沿って植栽されているメキシカンブッシュセージが背が高くなり倒れてしまっています。一列に植栽されているところなので、短い竹と長い竹を組み合わせて柵を作り起こして支えました。離れてみてみると支柱が見えず自然な仕上がりとなりました。

メキシカンブッシュセージ

メキシカンブッシュセージを目立たぬよう竹組で支えます

丈が伸びて倒れてしまうメキシカンブッシュセージを目立たぬよう竹組で支えています

種をまいたセルトレイはほぼ順調に発芽、成長。紫セニョーラというブロッコリーを一部ワイワイハーブサークルと不耕起エリアに定植。10日ほど前にまいたカレンデュラとベニバナは生えてこないところに追加まきし、ベニバナの植栽予定エリアに堆肥と肥料を施して土の準備をしました。
7月に仕込んだコーヒーかすぼかし肥を開けてみるとウジ虫がウヨウヨ!一瞬ギョッとして「ワ~」と声を上げてしまいました。Tさんに「そんなの全然平気。そのまま畑にやればいいのよ」といわれ、冷静を取り戻し、虫ごと菜園エリアに施しました。虫が苦手だった私が、少しずつですが、虫がいること、そして虫が湧くこと(?!)にも慣れてきつつあると感じるこの頃です。

追記:

先月見つけた髪によいハーブ、「タカサブロウ」を、同じく髪や頭皮によさそうなローズマリー、ラベンダーと合わせてウォッカに漬けてチンキにしたのですが、2週間過ぎたので濾してみました。意外と黒っぽいチンキになりました。これを精製水で薄めてスプレー容器に入れて頭皮スプレーとして使用してみます。シュッとするとラベンダーの香りでよい感じです。

タカサブロウのチンキ

10/31 (金)

最高気温19℃、曇りのち雨

本社からスタッフ2人に助っ人に来てもらい、ローゼル(ハイビスカス)の収穫作業を行いました。

種から大きく育ったローゼル

種から大きく育ったローゼル

ローゼルの収穫

ローゼルの収穫

今年は昨年とった種から育てました。植え付けた後は世話なしで暑い夏を越え順調に生育してくれました。残っていた花、花の後の実(萼)、葉を収穫。実は萼と中の種に分けてそれぞれ干しました。今日は天気が悪かったので、外にほとんど干せないままガレージに取り込む形になり、ちょっと心配ですが。とれたてのローゼルのフレッシュティーはとても美味しかったと感想をいただきました。

とれたてローゼルでハイビスカスティー

とれたてローゼルでハイビスカスティー

レモングラスはTさんとSさんが収穫して束ねて干しました。少し触るだけでもとてもいい香りが漂いました。ローゼルもレモングラスも熱帯地方のハーブで暑さに強く、こちらもキワーノとともに世話なしで暑い夏を越せるハーブとしてありがたい存在です。

レモングラス収穫

レモングラス収穫

ベニバナを、薬草・薬木のエリアに植え付け、花心白菜を、収穫のエリアに分けて植えつけました。

ベニバナ植え付け

ベニバナの苗を植え付け

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