抜群の栄養価を誇る『ケール』
ケールとはアブラナ科アブラナ属で、キャベツやブロッコリーやコールラビ、カリフラワー、芽キャベツ、ハボタン、ハクサイ、ダイコン、クレソン、ワサビ、マテなどのアブラナ科の野菜の原種です。雑草であったものが突然変異し、誕生したといわれています。
アブラナ科の和名は十字花(ジュウジバナ)、英名ではCruciferae(十字を担うものたち)と呼ばれ4枚の花弁を持つ十字型の花が共通点であることからこの名前が付いたといわれています。アブラナ科は他花受粉で交雑しやすいのが特徴です。
ケールは紀元前にはすでにギリシャで栽培されています。野生のケールを食べている羊が丈夫で発育もいいことに着目したのが、栽培開始のきっかけだとされています。日本では、岡山中央病院の名誉医院長であった遠藤仁郎先生がケールの青汁の普及活動を始め、広まったといわれています。軍医だった遠藤先生が兵隊さんの栄養改善のために煎じ飲ませたところ効果があったことからケールの種をアメリカから持ち帰り栽培を始めたといわれています。
ケールには大変多くの栄養素が含まれています。「緑黄色野菜の王様」と呼ばれ栄養価が非常に高く、カルシウム、β-カロテン、食物繊維、ビタミンC、ポリフェノールなどが他の野菜よりも多く含まれており健康野菜として現代でも青汁の原料として利用されています。冬でも栽培できる野菜ですので、種や苗から育ててみるのもオススメです。
ケールの楽しみ方
ケールと野菜の炒め物
<材料>
ケール
キャベツ、ニンジンなどお好みの野菜
お好みでハム、ベーコンなど
<作り方>
ケールの葉を洗い、塩をひとつまみ入れた熱湯でさっと茹でます。
鍋からあげた葉を流水にくぐらせ、水気を切り、3センチ程に切ります。旬の野菜も同じくらいの大きさに切ります。
フライパンに大さじ1のオリーブオイルを入れ、野菜とお好みでハムなどを軽く炒めます。炒めすぎないように色好くしんなりしたら塩胡椒して出来上がりです。油と一緒に食することで栄養の吸収が高まります。
ケールの青汁
<作り方>
ケールの葉で青汁を絞る場合、低速圧縮ジューサーで絞るのが良いとされています。アブラナ科の野菜は飲み口にクセがあるのが特徴です。柑橘系などのフルーツと合わせて飲むことで飲みやすくなります。
自分でケールを探して購入し毎日絞るのが大変です。そんな時は市販の青汁を利用するのもオススメです。100%ケールの生搾りジュースを冷凍で販売している会社が茨城県にあります。株式会社ベルファームの代表鈴木静夫氏は自身の体調不良をこの青汁で改善したことからケールの栽培に着手し、土作りや製法まで研究をすすめて青汁を販売しています。
株式会社ベルファーム https://www.bellfarm.co.jp
参考文献
「ケールのチカラ」ダイヤモンド社
「実践者が語る「有機微生物農法」〜全ては土が教えてくれる」あうん社
「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」高橋書店
ブログ著
鈴木さちよ
ブログ監修
管理栄養士 坂本禮子