「生きた化石」と呼ばれるハーブ『イチョウ』
イチョウの並木道が黄色く染まると秋の深まりを感じます。落ち葉をサクサク踏みながら並木道や公園を歩く時間は至福の時間ですね。
イチョウの葉は扇子の形に似ており、見ていると先行きが広がる様で見ていると明るい気持ちになります。
▲茨城県つくば市のイチョウ並木
イチョウは驚くべき生命力を持ち、地球上に2億年も生き続けているため「生きた化石」と呼ばれ、わが国では長寿の象徴とされています。
イチョウの原産国は中国で、種子や葉に様々な効用があります。
種子は、頭痛、下痢、吐き気、筋弛緩、発疹、口内炎、高血圧症状の改善、滋養強壮、咳などに良いと言われています。
種子はギンナンと呼ばれ、茹でたり、炒るなどして炒め物、茶碗蒸し、お酒のおつまみなどで食べられています。(ギンナンは食べ過ぎると中毒を起こす場合があるので大人で1日10粒程度にしましょう)
葉を乾燥させた市販のイチョウ茶は血圧降下、コレステロール値低下、抗炎症、抗酸化などの薬効があり、ヨーロッパを中心に製剤として耳鳴り、記憶力、思考能力の低下の改善、抹消循環障害、高血圧、高コレステロールの症状の改善などに利用されています。(注意:自分で作った茶葉は副作用がおこる場合があるので使用しないこと。ワルファリンなどの抗凝固剤とは併用しないこと。)
イチョウの楽しみ方
ギンナン茶
<材料>
ギンナンから仁(イチョウの内種皮を割った中の種子)を取り出したもの 10g(15個位)
水 2カップ
<作り方>
ギンナン(仁)を2カップの水で20分煎じて服用する。
ギンナンのおつまみ
<作り方>
ギンナンを軽く割ります。(専用の割機を利用すると簡単です)
皿に割れ目を付けたギンナンを入れ、ラップをして、500wで1分。粗熱がとれたら外側の殻を取り除き塩を降れば出来上がり。このまま料理にも利用できます。食べ過ぎに気をつけてお召し上がりください。(大人は10粒、子供は5粒が1日の目安です。)
参考文献
「自分で採れる薬になる植物図鑑」増田和夫監修 柏書房
「ハーブのすべてがわかる事典」ジャパンハーブソサエティー著 ナツメ社
ブログ著
鈴木さちよ
ブログ監修
管理栄養士 坂本禮子