春から秋まで長い間花を咲かせる「デイジー」
ヨーロッパでは公園や草地を歩くとこの花によく出会い、「デイジーの花を3つ踏むと春が来る」と言われるくらいありふれた野草として親しまれてきました。
園芸店で見かけるぽってりとしたデイジーとは少し違う、一重のシンプルなデイジーの存在は萩尾エリ子先生のハーブ図鑑で初めて知り、大好きになりました。本の中でしか知らなかった花にヨーロッパのドイツやイギリス、アイルランドなどで、実際に出会って感動したのも素晴らしい思い出です。
私たちの庭でも、学名が表す、bellisの「美しい」「ニンフ」などの意味になぞらえて庭の妖精のようにあちこちに飛び回り増えてくれることを願っています。
鈴木さちよ
デイジーの楽しみ方
別名「子供草」とも呼ばれたこの草は小さな子供たちに愛されたようです。子供の遊びを中心に紹介します。
<花かざり>
デイジーの花を摘んで、小さな花束や髪飾りを作ります。
<花占い>
デイジーの花びらを1枚ずつちぎって「好き」「嫌い」と言い、最後の1枚で好きな相手の心を占います。
<おまじない1>
枕の下にデイジーの根を敷いて眠ると愛する人の夢が見られると言われています。
<おまじない2>
地形や土壌を選ばず、踏みつけられても芝刈り機でいためつけられても生き残る、「純潔」や「生き抜くこと」の象徴ともされたデイジーは中世の騎士たちにとって、忠誠の象徴としてあるいは恋人への愛の証として身につけられました。