頼もしい夏の薬味『ミョウガ』
初夏から秋(6月〜10月)が旬のミョウガは日本では薬味として知られている植物です。
▲薬味としてお馴染みのミョウガの子
学名の属名Zingiberは根茎の形からサンスクリット語の「角形の」に由来するなどの説があります。種小名miogaは和名のミョウガから付けられました。大昔に中国から渡来したといわれる植物ですが、この学名からも分かる通り、古くから日本に自生しており、食されてきた植物です。名前の由来はショウガを男に見立てて、その対でメ(女)の意から「メガ(妹香)」と呼ばれるようになり、それが変化したものとの説があります。
「茗荷」は室町時代から使われはじめた当て字とされています。
▲ハーブガーデンで生育するミョウガ
ミョウガには消化促進作用、血行促進作用、抗菌作用、消臭作用、解熱作用、解毒作用などがあります。7月ごろ顔を出す花穂は「ミョウガの子」と呼ばれ、生で薬味や刺身のつまに、また、酢の物、塩漬け、味噌漬け、味噌汁、揚げ物などの料理に利用され、香りは食欲増進に効果的です。
▲刺身のつまとして
▲味噌汁の具として
外用には、ミョウガの根茎をすりおろし薄めたものを目に温湿布すると疲れ目に良いと言われています。
しもやけには、乾燥した根茎を煎じて温湿布します。冷え性やリウマチ痛、神経痛、月経痛などには茎や葉を入浴剤として用いることができます。
ミョウガの楽しみ方
ミョウガと夏野菜の浅漬け
<材料>
酒 150ml
醤油 100ml
みりん 100ml
酢 50ml
ミョウガ 適量
ショウガ 適量
夏野菜 お好みできゅうり、ナス、かぶなど適量
<作り方>
調味料を全て鍋に入れ煮立たせます。調味料液にミョウガとショウガの千切りを入れ、夏野菜をお好みで小口切りにして漬け込み、2〜4時間で出来上がりです。お急ぎの場合は保存袋などに入れてよくもみ込むと、すぐにいただけます。
参考文献
「ハーブのわかる事典」ナツメ社
「食品図鑑」女子栄養大学出版部
ブログ著
鈴木さちよ
ブログ監修
管理栄養士 坂本禮子