鈴木ハーブ研究所のつめかえ化粧品
“ エコパック ” とは…?
~「環境負荷低減」「安心」「使いやすさ」を求めて~
なぜ“つめかえ”が必要なの?
鈴木ハーブ研究所の目指す循環型のモノづくり
わたしたち鈴木ハーブ研究所は、創業以来、ハーブをふんだんに配合した化粧品を作っています。人間の素肌や身体を健やかにしてくれるハーブは、地球の恵みそのものです。また、製品に使用しているハーブ以外の原料も、すべて地球上に存在する生物や資源の一部です。
わたしたちは、ハーブとのふれあいやその利用を通して、人間は自然に生かされていることを学んできました。ハーブは人の五感を刺激し、食べ物や飲み物となって体内に取り込まれ、心と体を癒し、生活を支えてくれる存在です。本社に併設されたハーブガーデンでは、数百種類のハーブが生き生きと育っています。そこでは枯れた植物や落ち葉、動物の死骸は微生物により分解され土に還り、次の命を育んでいます。
わたしたちの製品づくりを成り立たせているのは、このような地球の豊かな自然の恵みにほかなりません。
しかし今、地球の生態系は損なわれ、豊富にあると思っていた資源がどんどん失われています。なぜでしょうか。
私たち人間は、工場で大量にモノを作り、それを消費するようになったおかげで、便利で不自由のない生活を手に入れました。しかしそのために、地球上のあらゆる場所から、自然や資源を奪い続けてきたのです。つまり、豊かな生活を手に入れようとして、逆に生活の基盤をこわすようなことをしてきたのです。わたしたちはそのことを強く認識し、なるべく地球環境に負荷をかけない、循環型のモノづくりを進めるため、これまでの製品づくりを見直すことを決意しました。
化粧品そのものの原料を見直していくことももちろん大切です。しかし、化粧品はそれを入れる「容器」がないと、お客様にお届けすることができません。
わたしたちは、製品の一部である容器に目を向け、より環境負荷の少ないものを選んでいくことが必要だと考えました。
“つめかえ”は本当に環境にやさしいの?
一口に「容器を見直す」といっても、色々な切り口がありますが、私たちの選んだ答えは・・・「リデュース」。
容器の素材としてよく使われるプラスチックは、必ずしも「環境に悪い」とはいえません。その「軽い」「水を通さない」「分解しにくい」「丈夫で壊れにくい」などの特性により、食品や薬品等の長期保存を可能にしたり、輸送にかかる燃料の使用量を抑えたり、資源・エネルギーの削減に役立っている存在でもあります。
わたしたちの製品をお届けする容器としても、中身の品質を保ち、使いやすく、輸送エネルギーを抑えながらお届けできるという意味で、とてもありがたい存在です。
プラスチックを他の素材で代替することや、植物原料やリサイクル原料を使用したプラスチックを使用することも一つの答えなのかもしれません。しかし、わたしたちは、環境への負荷を減らす確実な方法は、「なるべく余計な資源を使わないこと」「ゴミになる量を減らすこと」、つまり「リデュース」なのではないかと考えました。そこで、採用したのが「エコパック」(つめかえ用パウチ)です。
一度「ボトル」をご購入いただいたお客様に、次回から「エコパック」(つめかえ用パウチ)を購入いただき、つめかえて使っていただくことで、再度ボトルを購入する場合と比較し、プラスチック重量を約7割※削減できます。
※プラスチック重量比・ローション100mLあたり
ボトルに比べて「エコパック」は、充填前、使用後のカサが減りコンパクト(潰された形状)なため、梱包資材も減り輸送エネルギーを削減できるという利点もあります。
つめかえ用化粧品“エコパック”を気持ちよく使っていただくために
わたしたちは、化粧品の製造において徹底した品質管理を行っています。それは、天然成分をふんだんに使用した化粧品をお客様に安心して使っていただける状態でお届けするために、欠かせないことであると考えるからです。
実は、この安心への配慮こそが、これまで「つめかえ化粧品」を作ってこなかった理由でもあります。天然成分をふんだんに配合しているため、品質低下への懸念が大きいのです。環境のために「つめかえ化粧品」を作ったとしても、そのために肝心の化粧品そのものの品質がおびやかされることになったとしたら本末転倒です。「つめかえ化粧品」の開発にあたって、この問題は避けて通れない課題でした。
安心して使っていただくために検証しました!
中身の化粧品の品質は大丈夫?雑菌の心配は?
同じ容器に、長期間にわたり何度か化粧品をつめかえて使用した場合に、はたして中身の品質がきちんと保たれるのか、茨城県産業技術イノベーションセンター様との共同研究で、実証試験をおこないました。
対象はパイナップル豆乳シリーズの6種類のローションです。
48名のモニターの協力を得て、6ヶ月間、1ヶ月ごとにボトルにつめかえながらの連続使用で、品質の変化がないかどうかを検証しました。
6ヶ月後のボトル内に残ったローションの菌検査の結果、汚染の指標となる菌は検出されませんでした。
また、モニター48名に中のローションの香りや色などに変化があったかを尋ねた6ヶ月後のアンケートでは、すべてのモニターが「変化なし」と回答しました。
このことから、本体ボトルを洗わないでつめかえながら使用を継続した場合に、6ヶ月間は衛生面および品質劣化の心配なく、ローションを使用できることが確認できました。
ただし、使い方や保管条件によっては、6ヶ月以内の使用であっても品質の低下が起こる可能性がございます。万一品質低下がみられた場合にはご使用を中止し、新しいボトル入り製品をお求めください。
ボトルの耐久性は?
6ヶ月間のモニター試験において、1か月ごとにボトルの状態について聞き取りをおこないました。ボトルの状態について、「汚れ、痛み、劣化など何らかの変化がみられる」と回答した人は、1ヶ月後には48人中8人(約17%)だったのに対し、月を追うごとにその数は増え、6ヶ月後には48人中28人(約58%)となりました。
また、ボトルに変化があったと答えた28人中、そのまま使い続けてもかまわないと答えた人は12人でした。6ヶ月間の使用におけるボトルの劣化の度合いは人それぞれで、その捉え方も人によってちがうことがわかりました。
ボトルに傷み・とれない汚れがある場合には、そのまま使用を続けず、新しいボトルをお求めください。(また、特にボトルの劣化が気にならない場合でも、6ヶ月を目安にボトルを新しくすることをおすすめします。)
追記:6ヶ月間のモニター試験の検証結果(化粧品の菌数と使用感、ボトルの劣化度合いの認識)については、2023年5月27日に、日本家政学会第75回大会にて発表いたしました(関連記事はこちらです)。
パウチの使いやすさを追求しました!
斜め口キャップが使いやすい
一口にパウチといってもその形状は様々です。一体どんなパウチがつめかえしやすく使いやすいのか?社員が試してみました!
比較したのは4種類のパウチ。それぞれのパウチに疑似ローションを入れ、ボトルへのつめかえやすさを検証しました。
その結果、斜め口でキャップのついたパウチが最もつめかえしやすいという結果となりました。
つめかえ1回分の大きさがベスト
つめかえといえば、洗剤などの大容量パウチが思い浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。社員の中にも、そういった大容量のつめかえパックを愛用しているという声も多く、「品質が保証できるのであれば、お得感があり、さらにプラスチック削減につながる大容量パックを検討してはどうか」という意見が上がりました。
そこで、つめかえ3回分・2回分・1回分のパック、いずれがよいか、比較試験とアンケートを行いました。
この試験で、つめかえ1回分またはつめかえ3回分に意見が二分したので、どちらがよいかアンケートを実施
良い点 | 悪い点 | |
つめかえ1回分 | ・入れ切りの安心感(肌につける化粧品だから・衛生面・イメージ・フレッシュさ)
・詰め替えがしやすい ・購入数を調整しやすい など |
・キャップ近くまで入っているので、持ち方によっては開封時にあふれ出そう。
など |
つめかえ3回分 | ・お得感が高い(たっぷり使える)
・プラスチック削減率が高い ・配送が少なく済む ・かさばらない ・ゴミ捨ての回数が減る など |
・こぼしやすい
・保存場所に困りそう ・開封後の保存期間が長くなる可能性 ・少量使いたい方、季節や肌質で使い分ける方は購入しづらい など |
その結果、つめかえしやすく、お客様にとって購入数の調整もしやすくご利用しやすい「つめかえ1回分」のパウチを採用することに決定しました。
わたしたちの“エコパック”はこれから進化します
わたしたちのつめかえ化粧品「エコパック」は、まず多くの方にご愛用いただいている、「パイナップル豆乳ローションプレミアム」からスタートします。
この「エコパック」の採用が、今後ずっとベストな答えであるかどうかはまだわかりません。わたしたちは常に新しい情報を収集し、定期的に自分たちの製造している製品を見つめ直し、まちがいがあれば正し、より環境への負荷の少ないモノづくりを目指し、この取り組みを、より良いものに進化させていきたいと考えています。
「お客様が肌悩みから解放され、自分らしく充実した毎日を過ごせるようになる」ことを第一に、それに応えるわたしたちの化粧品が、未来を生きる子どもたちに地球の豊かな自然環境を残せるものになるよう、さらに努力を重ねていきたいと思います。
ぜひこの取り組みをご支援いただくとともに、率直なご意見をいただければ幸いです。